
岐阜駅前に「金」の織田信長像が現れてから、まもなく1年が経とうとしている。
昨年11月の段階で、製作費の残り800万円が不足しているというニュースを見た。
この像の製作費と事務経費を合わせて3000万円。
高いのか安いのかは僕には、よくわからないが、
寄付だけで、2200万円集めたことを考えるとたいしたものである。
「そんなもの年貢で、集めればどうにでもなろうが」
憑いた信長はそう言う。
税金のように義務で集めた金ではなく、善意で集める寄付のような金は、
「鳴かぬなら殺してしまえホトトギス」的な信長にはわかるまい。
ふと本日は、「金」にまつわる散歩をしてみようと思った。
何てことはない。
信長の像があるJR岐阜駅から歩いて10分程度の岐阜市金町まで歩いて行っただけのことである。
ここには町名の由来にもなっている西暦135年に鎮座した「金神社」なる古い神社がある。
奈良時代から平安時代にかけて、
このあたりは国府(その地域の政務を行う施設)が置かれた場所だったようだ。
「金にまつわるのなら、金華山の方がよかろう」
信長はそう言う。
金華山には信長が、斎藤龍興から奪った岐阜城がある。
信長は10年近く、この金華山の元に住居を構え、
天下布武をかかげて、天下統一を目指していた。
さすがに暑いので、金華山まで足を延ばす気にはならない。
30分は歩かなくてはならないだろう。
昔、このブログ用に撮影した金華山の写真でお茶を濁させていただく。
「お茶じゃなく、アイスコーヒーが飲みたいのぉ」
信長がそう言うので、近くの喫茶店に入る。
ジャズ喫茶と書かれているが、
ジャズは流れておらず、テレビからバラエティ番組が流れていた。
この暑さにはキンキンに冷えたアイスコーヒーがたまらなく美味しく、
すぐに飲み干して、おかわりを頼んだ。
11時を少し過ぎていたにも関わらず、モーニングまでつけてくださった。
僕が入った少し後に現れた初老の常連さんらしき女性は既にランチをお願いしていた。
何だか申し訳なくて、
アイスコーヒーを2杯飲み終えると、
美味しい目玉焼きをたいらげ、
外に出ようとしたのだが、
「そんな急いで行かなくても、
もっとゆっくりしていきなよ」
とマスターに声をかけられた。
お言葉に甘えて、ノートパソコンを開かせていただく。
喫茶店の道を挟んで隣接している金公園について調べてみた。
地下が市営駐車場になっているこの公園には、
僕が子供の頃、よく使った路面電車の車両が飾られている。
約5年前の2005年3月に路面電車は廃止になり、94年の歴史を閉じた。
一時期、地元の有志が集まり、路面電車を復活させるべく、
新しい路面電車事業の会社設立の動きもあり、
それこそ、信長の銅像ではないが、2000万円を集めたのだが、
結局、今も廃線のままである。
現実は厳しい。
そして、今年の岐阜の夏も厳しい暑さである。
